もう少し走れば大きな町まで行けるのでは、とも考えたが
道路地図だけがたよりで土地勘などが全く無く、
オイル漏れしているエンジンの耐久性に不安もあり、
せっかくここまで何とか走って来れたのだから、自衛隊員が言っていたように、
このガソリンスタンドで朝まで待って、何とかしようと腹を据えた。
なにぶんにもフロントガラスを破損しているので、いたずらや盗難に遭えば、
これはこれで、また厄介なことになると思うと車から離れる事も出来ず、
しかたなく、ガソリンスタンドの駐車場に停めたZの中で夜明けを待った。
五月半ばで、それほど寒くはなかったが、
疲労しているにもかかわらず、不安と心細さが先に立ち、さすがに熟睡は出来なかった。